APFS

2020年08月08日

こんばんは、わーくです。
毎度題名が長いのはSEO対策です。結論から言います。Mac mini 2018をコールドスタートさせても、長いスリープから目覚めさせても、「問題が発生したためコンピュータを再起動しました」エラーが出なくなりました!

この問題は、MojaveがプリインストールされているMac mini 2018を、1度でもCatalinaにアップグレードしてしまったことで生じる「macOSとBridgeOSの齟齬」により、Mac miniを初期化しても上書きインストールしても、Mojaveを使おうとする限りエラーが出続けるというものです。

じゃあCatalina使えばいいじゃん、ということですが、Catalinaにすると32bit環境にしか対応しないソフトウェアや、サポートが継続していないソフトウェア(わーくの場合はWaves V9や、ソフトシンセ各種)、ハードウェア(同じくYAMAHAのデジタルミキサーn12)が使えなくなってしまうのです。

というわけで、「Mojaveを使い続けながら、変なエラーが出ないようにする」ために、Mac miniに一時的にmacOS BigSurのβ版をインストールすることで、解決しました!

やったことは下記の通りです。

1.Catalina(10.15.6以上)のUSBインストーラーを作成する
2.TimeMachineで現環境(うちはMojave 10.14.6)のフルバックアップを作成する
3.BigSur(今回はβ版)をインストールする
4.CatalinaのUSBインストーラーから起動する
5.ディスクユーティリティで全てのパーティションを削除(見覚えの無い15GBくらいのが増えてるはず)、APFSファイルシステム1パーティションで初期化し直す
6.TimeMachineでフルバックアップからMojave環境を書き戻す

これで、起動時にエラーが出ることが一切なくなりました!

それぞれの番号で何をしているかを解説しますとですね、

1.
上記の5のところで消す謎のVMパーティションは、10.15.6からじゃないと認識できないのと、Catalinaを1度でも入れた環境で作ったTimeMachineバックアップは、Catalinaの復元パーティションからじゃないと読めないので、USB起動するCatalinaインストーラーを作っておきます。ここでMojaveのUSB起動メモリで起動すると、AirMac Time Capsuleまでたどり着けても、TimeMachineバックアップが羅列されないという問題に出くわします。これで1日以上無駄にしましたわ・・・。ちなみにUSB直挿しのTimeMachineバックアップからだとMojaveでも読み込めました。意味わからん。

2.
もちろん後で今の環境に戻すためです。USB接続のSSDがあると、ネットワーク上のTimeMachineに比べて数倍早く戻せるのでオススメです。今時、SSD+USB3.0ケースなんて6000~7000円で買えるんですね・・・(遠い目

3.
BigSurをインストールすると、BridgeOS(ファームウェア)が5.0に書き換わります。これによって、起動時に「Catalinaの復元パーティションの本体なのに、動いてるのMojaveじゃん!エラーだよ!!」とならなくなり、強制再起動がかからなくなります。BigSurを入れると、起動時に昔のMacよろしく「ジャーン」と鳴るようになります。なつかしい!

bridgeos5
このアンバランスな環境・・・ちなみにブートROMのバージョンは1554.0.0.141.1でした。


4.
上記の2の解説の通り、TimeMachineから確実に復元するためです。

5.
MojaveからBigSurのβ版にアップグレードすると、謎の15GBのパーティションが増えています。グレー表示で、旧OSからだと消すことすらできませんでした。これをMojaveに戻した後まで残しておくと、容量も逼迫しますが、「互換性のないディスク このディスクで使用されている機能は、このバージョンのmacOSには対応していません」というエラーメッセージを毎回拝むハメになってしまいますので、一度パーティションをまっさらにしてしまおう、ということです。ただ、これをやるとCOMMAND+Rで起動しても地球儀ぐるぐるインターネット起動からの-1008Fエラーになるので、よく考えてから実行されることをオススメします。自分は、何かあったらUSBから起動すればいいや、と考えているので消しちゃいました。アディオス、謎の15GBのVMパーティション。

6.
Time Machineで現代に戻ってくると、ド安定のMac miniが手に入ります。長かった。。。

ちなみに!これをやっても、「eGPUオンリーで起動すること」や、「4K環境でメニューバーからeGPUの取り外すこと」は相変わらずできません。あくまで起動時に「問題が発生したためコンピュータを再起動しました」が出なくなるだけなので、4K環境でeGPUを使ったら、毎度電源を落とさなければいけません。

さらに!これをやると、回復パーティションから起動するときに(できないけど)ジャーンと鳴るようになります!懐かしいMacの起動音を聞くと、モチベーションに繋がります!!(変態)


あと、BigSurは2020年秋正式リリースなので、Apple Beta Software Programに加入しないと入手できません。逆に言うと、これに加入さえすれば誰でも入手できます。ただ、APFSコンテナまわりの不具合とか、既知の不具合出まくりなので(β版だから当たり前)、自己責任になりますのでお気をつけを。

これで、ようやく32bitと64bitのソフト・ハードが混在するDTM環境が整いました・・・1年半もかかるとは思わなかったです。大人しくMojave環境から動かさずにいればこんなに苦労しなくて済んだものを。。。プロで制作をされている方達が、OSやソフトを安易に変えない理由がよく分かりましたわ。こういう苦労が楽しいから、エンジニア向きなんだろうな自分。。手段が目的になるやつだわ。


2021.1.26追記

コメントでたけしくんさんから、最新のセキュリティアップデートを適用すると問題が解決する、というご報告を頂きました。わーくの環境でも同セキュリティアップデートを適用しましたが、依然と同様問題なく動作しています。以前あった「Mojaveのセキュリティアップデートを適用すると動作が重くなる」問題も発生していません。情報提供ありがとうございました!


(19:30)