比較
2022年11月03日
こんばんは、わーくです。
いや、やばいですってApogee(いきなり語彙力喪失)
DTMerなら誰もが憧れる(?)Apogee製品。黒金のセールで、あまりに安く売っていたために飛びついてしまいました。
長年DTM機器を揃えてきた(曲は増えない)わーくですが、「DTM機材も大分揃ってきたけど、本当にApogeeの音質ってそんなによいのか?」という疑問について、自宅の慣れた環境で一度は確かめてみたかったため、思い切ってポチっとしてしまったわけです。店頭での試聴だとよく分からないのです。環境やノリで何か変なバイアスかかりそうだし。
さて、今回購入したのは、Apogee Jam+(Jamplus)と、Grooveです。合わせてなんと40000円弱!!この円安のご時世に、こんな高級機をそんなお値段で放出して大丈夫なの?メディアインテグレーションさん!!
ただ、ケーブル類は充実していて、Jam+の本体側(Micro USB)に対してUSB-A、USB-C、Lightningの3種類のケーブルが付属しています。ケーブル買い足さなくても、何でも繋げるじゃん!
では、チェックに参りましょう。その前に、結論を先に書いておきます。Apogee Grooveは、録音を必要としない打ち込みメインのDTMerのモニター環境として、最高の選択肢だと思いました。(MIDI入力がないので、USBか何かで繋ぐ必要はありますけど・・・)
~音質チェック編~
Apogee製品たちの詳しいスペックは代理店さんに任せるとして…
今回の比較をするのは
- RME FIREFACE UFX II
- Antelope Audio Discrete 4 SC
- Apogee Jam+
- Apogee Groove
の4つ。いずれもヘッドフォン(Ultrasone PRO900の古いやつ)で比べました。本体のヘッドフォン端子に直接接続して聞いています。
接続したのは、Mac mini 2018(macOS Monterey)です。USBハブを介して繋ぎました。Apogee製品は、MacやiOSならドライバをインストールせずに繋ぐだけで使えます。マエストロが悪さをするので、ただ音を聞くだけならこれで十分です。Windowsに繋ぐならコツがいるようなので、きちんと代理店・メーカーに登録できる販売ルートで購入することをオススメします。
比較に使用した音源は、スティーリー・ダンの「彩(エイジャ)」より"Aja"、オクトパストラベラーのサントラより"ボスバトル2"、ビートルズの「Abbey Road(Super Deluxe Edition) [2019 Remix & Remaster]」より"Come together"です。いずれもロスレス、ハイレゾで比較しました。
語彙力も耳も自信が無いので上手いレビューは書けませんが、ハッキリ言えるのは
【音質】
Groove > Jam+ ≧ FIREFACE UFX II ≧ Discrete 4 SC
Grooveの音質は圧倒的です。一瞬で分かるレベル。さすが2015年からロングセラーなだけある…ポーダブルでUSBバスパワーなのに、こんなに良い音で鳴らすとは。PRO900はインピーダンスが40Ωなので、Discrete 4 SCに繋いでモニターする時は、ボリュームつまみを7割くらい回して使っているのですが、Grooveは5割でも十分な音量でした。さすがゼンハイザーのハイインピーダンスなヘッドフォンも余裕でドライブできるというだけあります。
具体的には、Grooveを通して聴くと低音の輪郭がハッキリしているのでベースが美しく聞こえることや、定位がかっちり定まっているので聞いていて気持ちが良いのです。中域も豊かで、情報量が多く色々な音が聞き分けられます。モニター用途にも良いですし、音楽鑑賞用としても心地よいです(そういう製品コンセプトだし当たり前か…)。他の機種が決して悪いわけではない(むしろ良い。RMEとかAntelope Audioに文句つけるほど耳が肥えてないし…)のですが、Apogee以外の2つは、少しベースの輪郭がぼやけて聞こえました。気のせいかもしれませんが。
驚いたのはJam+です。Grooveは電気食いなので、対応ケーブルを使ってもiPhoneではバスパワー動作はできない(LEDが様々な色で明滅して壊れそうな振る舞いをする…あぶねー!)のですが、Jam+ならバスパワー動作可能。iPhone8PlusにJam+付属のLightning - Micro USBケーブルを使って1本で接続・動作できました。音質もGrooveに負けず劣らず。出力が少し小さいくらいで、やっぱりPRO900でも6割くらいの音量で十分大きな音で鳴らしてくれました。これ、別に録音目的じゃなくて、iPhone対応の高音質ポーダブルアンプとして持ち歩けば良くね?Grooveと違って、使っていても熱くならないし、10分くらい使っても、iPhoneの電池が1%も減らなかった(表示上)ので、かなり効率が良い仕事をしている印象です。Jam+はiPhoneのポタアンとしても最強説をここに提唱します。
~負荷チェック編~
とりあえずプロ向けではなくエントリー向け製品でも、Apogee製品の音質は本当に良いということが分かりました。じゃ、これをDTMで使うときはどうなの?ということで、CUBASEで使った時の負荷を確かめてみました。
測定に利用した環境は、現在わーくが頂いている仕事の制作途中のもの。そろそろトラック数が増えてきて、iGPUだとプチプチいいそうなのでeGPUをONにするか悩んでいるという、丁度良~い負荷のものがあったので確かめてみました。
製品が変わると、同じバッファサイズ(サンプル数)でも、実レイテンシー(ms)が変わるので、とりあえず出力のレイテンシーを5ms程度に揃えて、ざっくりと確かめてみたところ…
【負荷の大きさ】
FIREFACE UFX II ≦ Discrete 4 SC ≦ Groove <<<< Jam+ え?マジで?
DTMユースで負荷においてRMEが最強なのは当たり前。Antelope Audioのドライバがめちゃ優秀なのも先日確かめた通り。しかし、それにしてもApogee Groove凄くない?Discrete 4 SCと比べても、CPUメーターの振りはほぼ変わらなかったです。それに引き換えJam+、お前どうした…お前こそDTM向けに設計されているのではないのか?5msのレイテンシーじゃ再生もおぼつかなかったぞ。
というわけで、今回の検証では、「やっぱりApogeeは安くてもApogee」ということで、音質においてはGrooveやJam+は超ハイコスパに音楽ライフを満喫できる素晴らしいアイテムだということが分かりました。て言うか30万とか15万とかの機材と互角以上というのは、場合によっては凹む結果とも言えますが…(汗
~番外編~
わーくが以前購入した超ミニサイズのヘッドフォンアンプ「iBasso DC02」とも比べてみました。
【音質】
他の4製品 >>> DC02
【負荷】
他の3製品 >> DC02 > Jam+
え、あ…はい。予想通りです。DC02はコストパフォーマンス(実売6000円くらいだった)を考えるとバケモノ製品ですが、Apogee兄さんやRME・Antelopeという巨人たちと戦うアレではないということで…今はDC05という製品が現行のようです。iBassoシリーズの出来の良さを知っているから、気にならないと言えば嘘になります。
というわけで、憧れのApogee製品、発売から年数が経っているからこそ円建てならまだまだ以前のお値段で買えるので、おすすめです。でもやっぱり最新製品のBOOMも気になる!!!
(15:03)
2020年12月06日
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こんばんは、わーくです。
はじめに ~電気代はケチりたい~
12月になって鍵盤を弾く手がかじかむ季節になってきました。寒くなってきたので、暖房を出したのですが、いつも冬場の電気代がアホみたいに高くなってしまうので、電気代がいくらくらいかかるのだろうか?と調べてみました。
前提条件
わーくの自宅スタジオ(と勝手に読んでいるただの部屋)は、6畳+α程度の広さです。木造の角部屋で、暴走族が近くを通ると「うるせぇ…」と感じる程度の壁の厚さです(冬はよく冷え、夏は良く温まる自然を感じる部屋)。
わーくの部屋で使える暖房器具は次の3つ
- ダイキン8畳用エアコン AN22FKS-W(100V 2.2kW 2005年製造)
- TEKNOS 小型電気ストーブ ES-K600(600W)
- KOTEC 平型電気あんか CYH602-P(60W)
測定に使用したのはET30Dというエコチェッカー。現在の消費電力だけではなく、1時間あたり・これまでの累積電力や電気料金なども出してくれる優れものです。ていうか単純にコレ楽しい。
そして、意外な測定結果が…
安物エアコンの消費電力
わーくの部屋のエアコンは、「知っているメーカーの中で、とにかく安いものを」ということで15年前に購入したもので、当時本体価格5万円くらいだったと思います。5万円程度のエアコン、いわゆる格安のエアコンは、200Vではなく100V動作で、内部もローコストで設計されており、上位機種に比べて消費電力(電気代)が高いはずなのですが、それでもこの結果です。28度の強火力(笑)でも、この程度。もちろん室温が上がると300W以下まで消費電力が下がります。ていうか1時間つけっぱなしにしておいて室温は19度まで上がりましたが、1時間の電気代の積算料金は5.3円です。エアコンの暖房は高いと決めつけてたけど、意外と安いなお前…。
小型電気ストーブの消費電力

エアコンと比べて一見低いように見えますが、この人は「つけてる間ずっと、この消費電力」です。1時間あたりの積算料金は17円。しかもスポットでしか温まらないという…電気ストーブ自体は2000円以下と安価でしたが、ランニングコスト(1日4時間×30日)が月2000円を超え、たった1ヶ月で本体料金を上回ります。高い。
電気あんかの消費電力
ちなみに、電気あんかはメーカーで電気代を公表しています。温度設定「中」で使って、1時間あたりの積算料金は0.1円、1日4時間使っても1ヶ月の電気代は12円です。繰り返します。「1ヶ月で12円」です。神か?
結論
というわけで、わーくの今年の暖房計画は
- 部屋はエアコンで温める(21度~25度くらいの設定)
- 足元が寒いので電気あんか併用
これでひと冬乗り切ります!
蛇足 床暖房の電気代
オマケですが、床暖房を導入したらもっと安いの?と思って調べてみたので簡単に載せておきます。例えば12畳程度のリビングに電気式床暖房(電熱線利用)を設置した場合、だいたい定格消費電力で1500W程度になるようです。(Three S Techno社の床暖房「床暖だん」を設置した場合)足元から暖かいのは最高ですが、これなら30万円くらい出してややオーバースペックなエアコンを買ったほうが長期的に安く済むかもしれません。エアコンの方がスマートホームに対応させやすいですし。
とりあえず、わーくの中では「15年使っても壊れない、安いわりに電気代も高くない」ダイキン社の株が急上昇しました!すごいぞダイキン!!
(17:09)